とりあえず、二冊

 一迅社文庫、まずは二冊読みました。読んだのは以下の通り。

死図眼のイタカ (一迅社文庫 す 1-1)死図眼のイタカ (一迅社文庫 す 1-1)
(2008/05/20)
杉井 光

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ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモイと。 (一迅社文庫 し 2-1)ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモイと。 (一迅社文庫 し 2-1)
(2008/05/20)
朱門 優

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 まず一冊目は杉井光の「死図眼のイタカ」

 ◇死図眼のイタカ ☆☆☆☆

 一迅社文庫スレでは微妙微妙と言われてましたが、自分的には結構当たり。神様のメモ帳さよならピアノソナタを読んでいた贔屓と、ハズレハズレと言われていた心構えがあってかもしれませんが、冒頭のSNEGに始まり中盤までの盛り上がり、そして謎解きにおけるホワイダニットもなるほどと頷ける。
 結末としては問題の先送りなイメージがあるので、次巻の展開次第でいくらでも化ける可能性を秘めてるかと。個人的には杉井さんにはピアノソナタの続編を書いて欲しいですが。
 藤咲も好きですが、言うまでもなく沙都子が好きです。

 お次はお朱門ちゃん。

 ◇ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモイと。 ☆☆☆☆★

 さすがエロゲライターといいますか、地の文の言い回しがまんまエロゲです
 こう、主人公のどこか斜に構えたような不満を前面に押し出した、エロゲ文。
 ドSでルックスは美を体現したような巫女。不思議少女のロリ。陛下とあだ名される、自分を世界の王と信じて疑わない便利な男友達。まさにエロゲ。しかし、その掛け合いは滅法面白い。

 実は北神は初お朱門ちゃんなのでして、自分の中のお朱門ちゃんは理知的で理詰めな文章を書くと勝手に想像してたのですが、それがいい意味で裏切られました。そしてエロゲエロゲ言ってる文章ですが、途中からそんなん気にならなくなるくらい、面白いです。

 また、お朱門ちゃんのシナリオはどんなにのほほんと始まっても最後はとんでもない超展開だと言われていたので覚悟して読んでいたのですが、この作品の蓋を開けてみれば、全然そんなことなくしごくまっとうな内容に感心。
 これは、かなりいい青春小説です。一度読んだ小説はあんまり読み返さない北神ですが、コレはすぐに崩したい積み本を消化したら、またじっくり読み返したいと思います。
 あとその内いつそらやってみようかと。

 今、零と羊飼い読んでますが、冒頭に、どうもティンとクるものがないなあ……とか。まあこれの感想は……明日と明後日はクロノベルトに忙しいと思うので、月曜日辺りに。