黄昏色の詠使いⅣ感想
◇踊る世界、イヴの調律 ☆☆☆☆
黄昏色の詠使いシリーズ第四弾。
もう、すっごい好きな作品なので、全力で楽しんだ。
ラノベとして総括すると、今年の一位は文句なしで冲方を挙げるのですが、新人縛りで一位を決めるとしたら断然コレを押したいくらい、大好きな作品。
なんといっても、優しい。読後感もひどく清涼。
今回で伏線が回収されていき、新たな謎も生まれましたが、確実に物語が収束に向かってる感がひしひしと感じられ、次巻への期待がいい感じに高くなっていっております。繋ぎの一冊、という印象はぬぐえませんがw
今巻のジジイはいいなぁ。カインツとイヴマリー、そして教師陣やら、過去の因縁や郷愁もあるけど、心の根幹で繋がった絆の演出が柔らかく表現されている点がこの作品の一番気に入っているのです。
非常に読みやすくもあるので、超お勧めです。
感想とはちょっと離れて雑感。
イヴマリー出してくれイヴマリー(;´Д`)ハァハァ 今回ちょろっと出てきて嬉しかったですが、やはり故人は出番少ないか……
というか、ドラマガで連載していた短編の中に『カインツとイヴマリーの卒業』の話がある、と細音スレでみたので、早く短編集として早く纏めて頂きたい、と悶々とした日々を過ごすのこと。
次でエピソード1が終了、との事ですが、エピソード2はどういう導入で入るのかしら。ぜひクルルとネイトのコンビを中心にしてもらいたいのですが、もし違ったとしても出して戴きたい。
この作品の世界観は、結構作りこまれていて、あと三年は余裕で戦えそうな感じなので、ファンタジアの編集が許す限り続けて貰いたい。……ってくらい好きなのです。イヴが。イヴが!
まぁ、クルルとネイトも気に入ってるので、どんどんラブっちゃってもらいたい。
そも、この作品の悪い点であり、またいい点でもあるのが、キャラクターのスポットなんだよなぁ。
色々とスポットがあたり、それだけ作者の思い入れが色んなところにあるんだろうけど、一巻はネイトやクルルよりも、冒頭のせいでカインツとイヴの方が圧倒的に重きを置いてしまっていて、
二巻では、ネイトとクルルはもはや準レギュラーの位置に押しやって、エイダ中心に物事を進め、
三巻にてようやくクルルにスポットがあたるも、ネイトは役立たず。
というか、全体を俯瞰してもネイトってあんまり役に立ってないおちびちゃんだよなぁとw
四巻にて活躍の兆しを見せましたが。一巻でも重要な位置にはいたものの、やはりイヴとカインツが持って行きましたし。
だからなんでしょう、五冊でエピソード1終了、というのが短すぎるように感じるのは。だからエピ2でもクルルとネイトにスポットを当ててあげてください><
あの二人はなんとなくシャオと太助みたいな気持ちで見守れるからなのか、イヴとカインツほどではありませんが、大好きなのです。しかし、俺カインツ×イヴ好きだなー。
しかし、何度かこの日記でもいいましたが、微妙にネギまっぽいなぁ、とw
超人格者な殴らないアスナ(それはアスナではない、もっとおぞましい何かだ!)と、天才ではなくフラグゲッターでもないけど義母が歴史に埋もれた天才のネギに、その義母とフラグを立てたウザくないナギ、超いい子の龍宮隊長に、魔法の才能はないこのか。
……あれ? 改めて文面で表すと全然違う気がしてきた。
でも<イ短調>はナギグループっぽいよなー。
キャラクターのセリフやら文体的に、作者は女性かなー、とか思ってるのですが、どうも男性らしいっぽいような事をネットでみた記憶が。まぁ、どっちでもいいのですが。
そういや、今日だか明日あたりに『このライトノベルがすごい!2008』出てるかしら。買ってこねば。この作品ランクインしてたら嬉しいなぁ……投票しましたが、はてさてどうなってることやら。